ドメスティック・バイオレンスとは?

ドメスティック・バイオレンス(Häusliche Gewalt)とは家族やパートナーとの間で発生する暴力を指します。身体や精神を傷つけるもので、スイスでは禁じられています。

ドメスティック・バイオレンスとは?

ドメスティック・バイオレンス(DV)には、身体的、精神的、性的、経済的な形があります。DVが起こるのはパートナーとの間や家庭内、つまり、配偶者、交際相手、元交際相手との間です。同居か否かは問いません。また、親子のほか、兄弟姉妹、祖父母、叔父叔母などの間で振るわれる暴力もDVです。

DVはよく循環して起こり、渦巻のような回転がどんどん加速していきます。最初は2人の間にピリピリとした緊張感が生まれ、それが暴力となって爆発します。その後は落ち着いて仲直りをしたり後悔したりしますが、再び緊張が膨らみ、暴力の噴出へとつながります。暴力の渦から逃れるのは難しく、支援がなくてはほとんど不可能なため、助けを求めることが大切です。

DVの特別な形として、いわゆる別離の暴力があります。別離は人生の中でも特に深刻な出来事です。そのため、別離の前後や最中にはDVのリスクが非常に高まります。特に大きないさかいやDVがなくても、別れという出来事に直面すると暴力が振るわれることがあります。別れに関する争いごとはエスカレートし、ケガや死に至る暴力につながりかねません。別れることになった時は支援を求めることが大切です。

DV被害者とは?

スイスには家族やパートナーの暴力に苦しんでいる人が大勢います。

DVはあらゆる社会階層やあらゆる年代で起こり、誰もが被害者になりえます。

暴力にさらされると健康を害し、心の病や心身症になることもあります。

また、DVは子どもに負担をかけ、発育に大きな影響を与えかねません。苦しむのは直接暴力を受けたときだけでなく、両親の間のDVを目撃した時も同じです。そのため、暴力の被害にあっている子どもには支援が必要です。

暴力が解決策になることは絶対にありません。